4. 私の居場所はどこにあるの? 
〜少女マンガが映す心のかたち
(藤本由香里・学陽書房)
お薦め度 ★★★

 

 

「へー、少女マンガってそんな深いもんだったんだ」

この本を読んでの第一の感想。本屋で偶然みかけて、タイトル買いをした本なんだけど、マンガをとりあげているわりには、ここまで堅い本だとは思わなかった。でもそのかたさも心地よく読めた本でした。

なぜゆえに? やっぱり自分がマンガ好きで、自分が読んできたマンガを思い起こしつつよめたからでしょう。

マンガとはじめて出会ったのは小学生のころ。マンガが嫌いな親の目を盗んでよく読んでいました。友達と貸し借りをしようと学校にもっていったとき、我慢できずに教室で読んで先生に見つかって怒られたことも。

それでも飽きることなく読みつづけていたマンガ。大学生になってからは熱が冷めたけど、いまだに読み始めると夢中になる。実家の倉庫には愛着がわき、手放せないマンガが大量におかれているのだが、片付けでもしよう、と手をつけはじめようものなら、懐かしさからついつい読みふけってしまい、片付けどころではなくなることもよくある話。

それにしてもどうしてそんなにマンガに夢中になれるんだろう? 「自分の理想を反映してるから」「共感できるところがあるから」「やめられないとまらない」・・・・。 

藤本流「少女マンガとは?」。「マンガは時代をうつしたり、もしくは先取りしている」。特に女性がターゲットのマンガには女性の生き方が投影されているとか。だからこそ時代の移り変わりとともにマンガも変化していると彼女は言う。

また著者の「少女マンガに登場する少女たちの多くが他者による自己肯定、つまり異性、もしくは親にむけて”私の居場所はどこにあるの?、と叫びつづけている」という言葉にはうなずいてしまった。中高生の多感期にマンガに夢中になる理由は、こういう問題とぶつかることが多いからだろうな。

ここで登場する「ベルばら」「エースをねらえ」「エイリアンストリート」「花のあすか組」「BASARA」「エヴァンゲリオン」といったような時代を反映している漫画にしっかりはまってきた私。

愛読したマンガをとりあげて、時代と女性の生き方を照らし合わせつつ解読していくのはパズルの謎解きのようでけっこうおもしろい。

しかし、時のうつりかわりとともに問題もだんだん複雑化してきているなとも痛感。 つきつけられる題材がそう簡単には出口がみつからないものになる。ややこしいよ。(2004年6月1日)

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